蔦温泉旅館で日帰り入浴 千年の秘湯で源泉湧き流しの湯を体験。

リンク広告




ねぶた祭を観覧するため、十和田湖から奥入瀬渓流を通り青森市へ向かう途中、最初に出てくる温泉「蔦(つた)温泉」に立ち寄りました。

十和田樹海と呼ばれるブナの原生林の中にひっそりと佇む、蔦温泉の一軒宿「蔦温泉旅館」です。

広い庭には池もあり、どこか懐かしさを感じる風景が広がっています。

明治時代の紀行作家「大町桂月(おおまち けいげつ)」さんはこの蔦温泉をこよなく愛し、晩年は本籍を移しこの地を終の棲家としたそうです。

奥入瀬渓流の美しい流れや滝・岩などに名前を付け全国に紹介した方です。

庭には「アントニオ猪木」さんから寄贈された石碑がありました。

実は猪木さんはこちら蔦温泉旅館の常連さんで、よく来られているそうです。

ノスタルジックな雰囲気漂う、切妻屋根の日本家屋造りの本館は、大正7年築のものだそうです。

なんとなく昔の小学校のような感じがする建物です。

「蔦温泉旅館」と書かれた入口上の木の看板も、古さが歴史を感じさせています。

玄関から中をのぞいてみると、薄暗くて落ち着くいい感じです。

正面の赤い絨毯敷きのまっすぐ伸びた階段が目を引きます。

訪れたのは猛暑の8月3日。

普通ならエアコン無しではとてもとても我慢できない気温ですが、ここ蔦温泉(標高約460m)では窓全開で十分快適に過ごせます。

玄関を入ると、ツヤツヤに手入れされた木造の床に、スリッパがきれいに並べられています。

自分の靴は入口にぶら下がっていたビニール袋に入れて、滞在中持ち歩きます。

右のガラス戸で囲まれた所がフロントで、ここで料金(大人800円/小人500円)を支払います。

タオルは有料で、ハンドタオル250円・バスタオル(貸出)500円ですので、持参した方がお得だと思います。

私たち夫婦はいつなんどきでも立ち寄り湯できるよう、常に車には温泉用タオルを何枚か準備してありまして、この日もそれがあって助かりました。

レトロなフロントの先に続く木造の廊下には、JRの「地・温泉」のポスターが貼ってありました。

「地・温泉 湯守の会」35湯の中にこちら蔦温泉旅館も入っていて、その地に根付いた伝統的な湯を守り続けています。

蔦温泉旅館の「湯守」小笠原正明さんです。

日々、お湯の管理を行い蔦温泉の湯を守っておられます。

同じ青森県のヒバ千人風呂で有名な「酸ヶ湯温泉旅館」も「地・温泉 湯守の会」の会員です。

フロントから廊下を少し進むと、右に「久安(きゅうあん)の湯」があります。

こちらは平成2年に改築するまでは旅館棟専用の混浴風呂だったため、浴場はひとつしかありません。

今は男女時間入れ替え制で、女性も立ち寄り湯で利用できるようになっています。

日帰り入浴の男女別時間帯は【女性:10:00~12:00】【男性:13:00~16:00】となっています。

この時は女性専用時間帯でしたので、私が入らせていただきました。

久安の湯、脱衣場です。

こちら蔦温泉旅館は至る所でふんだんに木が使われています。

貴重品が入れられる、鍵付きの小さいロッカーもありました。

脱衣場の戸を開けると眼下には、木造の大きな湯船が目に飛び込んできます。

湯船から天井・壁・床に至るまで全てがブナ造りになっていて、木のいい香りに心身ともに癒されます。

湯船とお湯が溢れ出ている床は木が黒っぽくなっていますが、壁や入口の戸などは真新しい感じで、歴史を感じる古さというより明るくきれいな浴場という印象でした。

これからまた時を重ねていくうちに、徐々に黒光したいい色合いになっていくんでしょう。

約千年前の平安時代に開湯されたことにちなんで名付けられた「久安の湯」。

きれいな無色透明の湯は見た目にもまろやかさが感じられ、温泉で磨かれ角のないブナの底板も肌触りがとてもよいです。

底板の間からは、時折源泉がプクプクと湧き上がってきて、新鮮な本物の温泉を体感することができます。

もうひとつの浴場は「泉響の湯」です。

かつては湯治棟専用の大きなひとつの混浴風呂だったそうですが、平成8年に改築し現在のような男女別の浴場になったそうです。

「泉響の湯」の脱衣場です。

こちらも木がふんだんに使われていて、明るく清潔感たっぷりです。

木の棚の他に鍵付きのロッカーもあり、無料で使用できます。

「久安の湯」と同じく浴場全体にブナの木が使われており、薄暗くて落ち着く雰囲気です。

梁までの高さが12mもあるそうで、湯船に浸かりながら高い天井を見上げていると、不思議な開放感にひたれます。

「泉響の湯」の先には、あずまし処「楓の間」という日帰り専用の休憩所があります。

欄間には奥入瀬渓流に流れ着いた流木が使用されていて、彫刻も見事です。

大きく取られた窓の前にはロッキングチェアーが並べられていて、湯上りに庭を眺めながらのんびりと時間を過ごすことができます。

かつては宴会場として使われていたそうで、二間続きのかなり広いお部屋で豪華な造りになっています。

涼しげな風鈴の音を聴きながら庭の池を眺めていると、なんだかとても優雅な気分になりました。

そして「楓の間」には嬉しいサービスもあり、麦茶とお水がセルフで自由にいただけます。

湯上りには大変ありがたいサービスです。

・・・ブナの森の一軒宿、心に残る素敵なところでした・・・

日帰り入浴情報

【TEL】 0176-74-2311

【営業時間】 10:00~16:00 (15:30受付終了)  朝風呂7:00~8:30

【久安の湯】 女性10:00~12:00 男性13:00~16:00

【料金】

◆大人800円 / 小人 (小学生) 500円

◆タオル250円・バスタオル (貸出) 500円

【貸切風呂】 3,240円 (予約制)



コメントの入力は終了しました。